【追記更新日時 : 2018/04/19】
おはこんばんちわ、安藤(@kazuo_ansan)です。
メールでご相談をいただきました。
ご本人様の了解を得ましたので、こちらで回答させていただきます。
ご質問
娘が通信教育でトリマーの資格を取りました。インターネットでトリマー募集のサロンを探し、一生懸命就職活動をしているようですが、なかなか採用してもらえないと悩んでいます。やはり、通信教育の資格は就職に不利なのでしょうか。トリマーの専門学校に行ったほうがいいのでしょうか。アドバイスをお願いします。
トリマーの資格について
トリマーの資格は国家資格ではありません。
つまり極端な言い方をすれば、持っていなくても問題ありません。
トリマーに必要なのは資格ではなく技術です。
その技術力を図る指針として、資格があります。
一般的にこの業界では”JKC公認トリマー”が重宝されています。
カット技術はもちろん、スピードも問われる試験を合格する必要があるのですが、JKCが有名なだけで、他にも同じ基準のところはあります。
通信講座が不利な理由
娘さんがどこの通信教育を終了されたのかは不明ですが、そこに実技単位は入っていたのでしょうか。
入っていたとして、どの程度の時間をそれに費やされたのかで話は変わってきます。
はっきり申し上げますが、実技経験がなく通信教育課程だけで修了されていたならば、どこのトリミングサロンも相手にしてくれません。
「JKC公認1級持ってます」というとまず間違いなく採用です。
その差は”技術の差”以外にありません。
もし娘さんが技術に自信があるなら「カットをみてください!」と直訴すればいいと思いますが……。
まず面接だけでですから、どうしても卒業した学校の知名度や、持っている資格が採用基準になります。
その場合、通信講座卒業というのは不利です。
通信講座で資格を取りましたが、これだけの技術があります!というものが必要です。
私どもの生徒さんは皆さん通信講座受講生です。
実技経験を積むために研修に来られているわけですが、皆さんものの見事に独立されていきます。
それでさえ、研修修了時点では、まだまだ技術は未熟です。
ところが独立後、めきめきと腕を上げていくんですね。
お客さんから料金を頂いてカットするというプレッシャーがその糧になります。
独立して現在トリマーをされている方が大勢いますが、JKC公認1級と比べても引けを取らない技術を持っている方も大勢いらっしゃいます。
もう必要ありませんが。
研修終了後に就職された方は、縁故がほとんどです。
そうじゃない方も数名いらっしゃいますが、この方たちはアピールが上手。
そこは大事ですね。
先ほど申し上げました通り、やはり通信講座は就職には不利です。
専門学校を卒業しても…
でも安心してください。
JKC1級を持っている専門学校新卒生なんて、なかなかいるものではありません。
こんなこと書くと怒られそうですが、世の中のトリマー専門学校新卒の90%以上は、カットなんてろくにできません。
せいぜいできてベーシック(洗って乾かして、爪切り耳掃除肛門絞りなど基本的なこと)ですが、それすらまだまだ手が遅い。
現に弊店でも新卒を採用することがありますが、全員例外なく、初めは箸にも棒にもかかりません。
それが現実です。
それでも皆、必死に就活をしてなんとかトリミングサロンに入り現場で覚えていくんです。
技術を身につけていくのはそこから。
トリマーとしての技術習得は現場がすべてなんです。
たしかに通信講座卒というのはハンデです。
実技経験がなければ相手にしてもらえないでしょう。
まずは実技経験を積む、通信講座でも弊店のように実技研修を行っているところもあります。
実技研修などで経験を積み、その実技経験を大いにアピールされると、私たちサロン側とすれば、新卒生よりはるかに欲しい人材になります。
社会人でも働きながら勉強してトリマーになれる
特筆すべきは、ペット関連の通信講座受講生さんの9割は社会人だということです。
私のところに実技研修に来らる皆さんに至っては100%社会人です。
上の質問者様の娘さんも、決して諦める必要はありません。
通信課程は修了され知識は勉強されたのですから、あとは実技の経験だけです。
他の仕事をしながらでも、やる気さえあれば休みの日に実技研修を受講することは可能です。
それができるのが通信講座の利点でもあります。
まとめ〜通信講座で学ぶなら
専門学校も通信も関係ありません。
大事なのは、どこで学ぶかではなく、どう学ぶかです。
就職に有利になるのは、間違いなく実技経験です。
どの業界でもそうでしょうが、即戦力なら即採用です。
まずは実技経験を積むことを念頭に、今後を考えてみてください。
私の別ブログに詳しく書いた関連記事があります。
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